今回は親知らずの抜歯がテーマです。
抜歯をすると血液やリンパ液細胞外液の蓄積、細胞の破壊などにより、
症例によっては腫脹(腫れ)が発現するとされています。
親知らずの抜歯においては、埋まっている状態や覆っている骨の硬さなどにより、
手術侵襲や抜歯後の症状も多種多様となりやすいです。
骨を削る量が多くなると、抜歯術後の反応性炎症も強く、傷の治りに影響するとされています。
親知らずの抜歯術後の腫脹には、痛みのないものと、有るものにわかれます。
痛みのないもの
・血腫
麻酔時の血管の損傷や、広範囲の歯肉剥離に伴う内出血により生じ、
痛みを伴わない事が多いです。
・気腫
空気が組織間隙に入ったまま排出されず、組織内に残留した状態で、
その空気が体温によって膨張し腫れます。
痛みは少ないです。
気腫は自然に排出するか、吸収。消失をします。
・浮腫
長時間の手術や、骨削合、創面閉鎖縫合を行った時に浮腫になることがあります。
自発痛はなく、頬・上頬部が腫脹して、触診によっても圧痛がない状態です。
痛みの有るもの
抜歯による外科的侵襲によって起こる炎症性反応のひとつで痛みと、腫れが同時に起こります。
炎症の再燃や抜歯後の二次感染などが原因になります。
次に腫脹に対する治療法ですが、
無痛性の腫脹の時は、内出血や抜歯術の侵襲の反応である、血液や浸出液によって腫れるため、
抗生剤を投与したり経過観察を行います。
有痛性の腫脹の時は、抗生剤や痛みどめ等を投与して、経過観察をする必要があります。
進行性に拡大する時には、切開し膿を出す必要があります。
町田駅前グレイス歯科・矯正歯科では、親知らずに対応した口腔外科の専門医も在籍しております。
親知らずの抜歯でお悩みでしたら、お気軽にご相談ください。