残念なことに歯を失ってしまった場合、それを補う為にはブリッジ、インプラント、入れ歯の3つの選択肢から選んで頂く事になります。
しかし、ブリッジという被せものは、ある程度歯が残っていることが前提になりますし、インプラントに関しても、誰もが適応というわけではありまん。
その点入れ歯は適応範囲が広く、多数歯に渡り歯を失われてしまった場合にも選択が可能です。
しかし、入れ歯はブリッジやインプラントに比べ違和感が多く、入れ歯を入れた半数以上の方が入れ歯に対して不満を抱えていると言われています。
つまり、半数の人たちは入れ歯を入れても、入れ歯が合わない、噛めない、上手く話せない、笑えないと言った事に悩まされています。
入れ歯を作っても痛いから食事の時は外してる、上手くしゃべれないから食事以外は外してる…
っと言った話をよく聞きます。
せっかく入れ歯を作っても、それでは意味がありません。
入れ歯は失ってしまった歯の機能に代わるものでなければ、ただただ辛いだけになってしまいます。
特に咬めないとなると、食事も楽しくなくなりますし、食べるものにも制限がでてしまいます。
また噛まないことによって脳の活性化がおろそかになり、ボケの原因にもなりかねません。
入れ歯にはいくつか種類がありますが、今回はその一つの「磁性アタッチメント義歯 」と言うものをご紹介したいと思います。
磁性アタッチメント義歯とは、その名の通り、入れ歯に磁石を用いた物です。
入れ歯と残っている歯のそれぞれに磁石を取り付けることによって、入れ歯の安定感や物を噛む能力を高めた物です。
一般的に知られている入れ歯は
・よく噛めない
・針金が見えて見た目が悪い
・入れ歯がパカパカする
・入れ歯が痛い
といった、マイナスな意見ばかりです。
磁性アタッチメント義歯は、こういったマイナス点を解消した入れ歯になります。
インプラントをしたくても適応せず、もしくはインプラントに抵抗がある方で、欠損部に自分のお口にフィットしたものを希望される患者さんにオススメの物になります。
入れ歯の針金も無く審美性が高く、外科的侵襲も少なく、口腔内の変化にも対応しやすい入れ歯になります。
磁性アタッチメント義歯の利点
1,強い磁石の力で入れ歯が歯とくっつくので、ぴったりフィットし、がたつきがなくなり、しっかりと噛むことが出来ます。
2,磁石を付ける歯に負担がかかりにくい
磁石は側方から加った力に抵抗力が小さく、入れ歯の出し入れの際に残った歯に負担をかけずに出し入れすることができます。
3,残っている歯の状態に合わせて、入れ歯の安定のための負担配分をすることができる
4,審美性に優れている
クラスプ(針金)のついた入れ歯に比べ、金属のバネが不必要な為見た目が綺麗です。
5,維持力の低下が無い
磁石の力は本質的に低下するものではないので、針金の入れ歯と比べても、長持ちします。
6,患者さん自身の取り扱いが簡単
患者さん自身がお口の中に入れ歯を入れた時に、磁石の吸引力で自動的に所定の位置に収まります。
お口の中に入れると磁石の力で誘導されるので、出し入れが簡単な為、要介護になった方や、手が不自由な方にもお勧めです。
7,清掃が簡単
磁性アタッチメント義歯は複雑な構造ではないので、入れ歯のお掃除が簡単です。
磁性アタッチメント義歯はこう言ったメリットの多い入歯にはなりますが、やはり適応にならない患者さんがいるのも事実です。
入れ歯に対する悩みは人それぞれです。
当院では、患者さんの個々の症状・症例に合わせた最良と考えられる入れ歯をご提案させて頂きます。
入れ歯でお困りな方、歯を失ってしまったところをどうしようか迷っていらっしゃる方、何かご質問等ございましたら是非、ご相談ください!!
2015年5月30日 カテゴリ:未分類