1月 | 2022 | 町田 歯医者/歯科 町田駅前グレイス歯科・矯正歯科・口腔外科

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歯を抜いた後の治療 

今回は歯を抜いた後についてです。

歯を抜いた後は傷口が治るのと同じで傷口の血が固まりかさぶたができるのと同じで、
血餅という血液の塊ができます。

血餅は抜歯をしたあとにできる抜歯窩(空洞)を塞ぐ役割があります。
この抜歯窩を塞ぐことが非常に大事なことになります。

抜歯をしたあと抜歯窩がどういった順序で回復していくかといいますと、
歯を抜いた周りの歯茎や骨といった組織から血がにじみます。
その血がだんだんと抜歯窩にたまり徐々に固まって血餅となります。

この血餅は約二日程度で作られます。
その血餅の中に周りの組織から血管伸び、新しい血管が作られていきます。
その過程で抜歯窩には血液が集中しますので、発熱や痛みがピークになります。
ただ熱をもっているからといって、患部を冷やして痛みを和らげようとすると、
逆に血行不良になり、新しく血管を作る作業が遅れてしまうので、
患部の冷やしすぎには注意しましょう。

一週間程度で血餅の中に血管ができ、繊維素やコラーゲンが集まります。
そして肉芽組織というものを作ります。この組織ができると傷口が安定してきた証拠です。
ただ柔らかい組織なので強く触ったりはしてはいけません。
そして血餅もこの頃になると自然と剥がれ始めますが、無理に剥がすのも厳禁です。

そして2カ月ほど経つと、仮骨と呼ばれる組織ができます。
前にできた肉芽組織が歯茎や骨に変化した結果になります。
仮骨自体は骨の元になる組織でまだ未完成な状態のため、完成された骨に比べると柔らかい状態になります。

そして約三カ月ほどで仮骨が完全な骨になり、抜歯窩も埋まって治癒が完了します。

人の体は歯を抜いた後は回復のためにいろいろな工程を踏み、かつ完全に治るまでには少し時間がかかります。
そしてかさぶたのような働きをする血餅は非常に大事な存在です。

もしこの血餅がなんらかの理由でできなかった時や、肉芽組織になる前に剥がれてしまったらどうなるでしょうか。

歯を抜いた後の抜歯窩は空洞になっています。
そこに血餅ができなかったら歯を支えている骨(歯槽骨)まで直通で空洞になった傷口が完全にむき出しになってしまいます。
この状態をドライソケットといいます。

ドライソケットになっていると、傷口が常時開放されていますので細菌感染を起こし治りが遅くなってしまいます。
3日程経って痛みどめを服用しても痛みがひどくなった場合や、
これよりさらに痛みが長期で続いてしまう時は要注意です。
長期的な痛みに耐えるのは非常に苦痛な事なので、
その場合は歯医者さんに相談をした方がいいでしょう。

なので抜歯後にできる、血餅がきちんとできるように抜歯後は安静にしておく必要があります。
そして出来上がった血餅がすぐに剥がれおちないように、強い刺激を与えないように注意をしなくてはいけません。
飲酒や喫煙は血餅の形成を妨げますし、強いブラッシングやうがいの強さは血餅を剥がす原因にもなります。
抜歯後2,3日はなるべく安静に過ごし、栄養バランス等のよい食事そして患部にはなるべく刺激がいかないようにしましょう。

町田駅前グレイス歯科・矯正歯科では、急患の受付を常時行っています。口腔外科の専門医も在籍しています。
急な痛み等でお困りの方は、お気軽にご相談ください。

歯学博士 平井一孝

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歯肉炎 歯周炎 歯周病について

歯肉炎

今回は歯肉炎がテーマです。

まず歯肉炎とは、歯茎がプラークによって炎症を起こしている状態です。
歯ぐきの腫れや、歯茎からの出血等の症状があります。
この時はまだ痛みがほとんどないため、あまり気にしない事の方が多いと思います。

ただこの歯肉炎を放置してしまうと、歯周炎へと変化していき、
最悪歯槽膿漏へと悪化の道を辿ってしまうこともあります。
この3つの状態を総じて歯周病と言います。

歯周病に関しては成人の約7~8割の方がかかっているとも言われています。
ですが痛みとしての症状が出にくいためまさか自分がと思う方の方が多いと思います。

ただ症状としてはいくつかありますので、自分に該当するか確かめてみて下さい。

まず初期の段階の歯肉炎の特徴ですが、
・痛みのない出血
歯を磨いている時や硬い物を噛んだ時等に出血する。
ただ痛みを伴う場合は、早めに歯科を受診しましょう。
この場合は初期の段階を過ぎている可能性があります。

・口臭
細菌が歯茎と歯の間(歯周ポケット)にたまり臭いを伴うようになります。
もしくは出血の多さにより血液の臭いが口中に広がっている。
この状態が悪化して細菌が増えると口中が粘つくようになります。

・しみる
冷たい飲み物や食べ物がしみるようになる。
歯肉炎の影響で歯ぐきが下がると歯の根の部分が露出してきますので、
そのせいでしみやすくなります。

・歯茎の変色
健康な歯茎は普通ピンク色をしています。
ただ歯肉炎が進行すると血行が悪くなり、歯茎の色が赤紫色に変化します。
そして柔らかくなり状態が悪くなります。
汚れもたまりやすくなり、周りの細菌数が増えます。

これらの症状がないか注意して観察してみてください。

そして歯肉炎が進行してしまうと歯槽膿漏となり、
最悪抜歯をしなければいけなくなりますので、
日頃からのケアが大事になります。

セルフケアである程度はカバーできますが、
定期検診でスケーリングをしてもらい、
お口の衛生環境を数ヵ月おきに整えて行くことも大事になります。

町田駅前グレイス歯科・矯正歯科では、常時定期検診の受付をしてます.
もちろん保険治療の対応もしておりますので、ご希望の方はお気軽にご連絡下さい。
歯学博士 平井一孝

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