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「虫歯は遺伝する?」科学的に解明する“なりやすい体質”と正しい予防法

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虫歯は遺伝するって本当?遺伝的に虫歯になりやすい人の特徴と改善の方法

虫歯は「遺伝する」と聞いたことがある方は多いでしょう。

実際には、虫歯という病気そのものが遺伝するわけではありませんが、虫歯になりやすい「体質」や「環境」は親から子へ受け継がれることがあります。

歯の質や唾液の性質、そして家庭内の生活習慣などが大きく影響するため、正しい知識を持って対策することが大切です。

本記事では、虫歯と遺伝の関係を科学的に解説し、遺伝的リスクがある人でもできる予防法まで詳しく解説します。

虫歯は遺伝するというのは本当?

「虫歯は遺伝する」という話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、虫歯という病気そのものが直接遺伝するわけではありません。

ただし、虫歯になりやすい「体質」や「環境」は遺伝の影響を受けることがあります。

たとえば、歯の質が弱かったり、唾液の量や性質に違いがあると、虫歯になりやすいです。

加えて、生活習慣や食生活、歯磨きの習慣といった家庭環境も虫歯のリスクに影響します。

このように、虫歯は遺伝と環境の両方から影響を受ける可能性があるため、正しい知識を持って予防することが大切です。

「虫歯は遺伝する」というウワサが広まった理由

「虫歯は遺伝する」と言われる理由には、大きく以下の2つの背景があります。

  • 家族間での菌の伝達によって虫歯になることがあるため
  • 虫歯になりやすい体質・歯質は遺伝することがあるため

これらが重なることで、あたかも「虫歯そのものが遺伝する」と感じられるケースが多いのです。

以下では、それぞれの理由を詳しく解説します。

家族間での菌の伝達によって虫歯になることがあるため

虫歯の主な原因は、ミュータンス菌という虫歯菌による感染です。

この菌は生まれたときには赤ちゃんの口内に存在せず、主に家族との日常的な接触を通じて移ります。

たとえば、スプーンの共有や、口移しで食べ物を与える行為、キスなどが菌の感染経路となります。

このような菌の伝達が家族内で繰り返されると、親が虫歯の場合、子どもも虫歯になりやすいと感じやすいです。

つまり、実際は「遺伝」ではなく「生活習慣の影響」であると言えます。

虫歯になりやすい体質・歯質は遺伝することがあるため

虫歯のなりやすさは、歯の性質や唾液の分泌量・質などの体質にも左右されます。

たとえば、エナメル質が薄い歯や酸に弱い体質は、虫歯菌に対する抵抗力が低いため、虫歯リスクが高まる傾向にあります。

また、唾液の量が少ない人は、虫歯菌を洗い流す働きが弱まり、虫歯ができやすいです。

こうした体質は親から子に遺伝することがあるため、虫歯と遺伝の関係があるように見えます。

<h2>遺伝的に虫歯になりやすい人の特徴とは?</h2>

虫歯になりやすい体質は、遺伝によって親から子へ遺伝することがあります。

ここでは、具体的にどのような特徴がある人が虫歯になりやすいのかを解説します。

歯質が弱く虫歯に感染しやすい

歯の表面を覆うエナメル質は、虫歯菌の出す酸に対する「バリア」のような役割を持っています。

しかし、このエナメル質が遺伝的に薄い、または形成が不十分な場合、酸に対して抵抗力が弱く、虫歯ができやすくなります。

また、唾液の量が少ない体質の人も注意が必要です。

唾液には口腔内の汚れを洗い流す作用があるため、分泌量が少ないと菌の活動を抑えにくくなり、虫歯のリスクが高まります。

こうした特徴は、見た目では判断しづらいので、歯医者でのチェックをおすすめします。

歯並びが悪く磨き残しが起こりやすい

歯並びが遺伝することは珍しくありません。

とくに、歯と歯が重なっている「叢生(そうせい)」のような歯並びは、歯ブラシの毛先が届きにくく、磨き残しが生じやすくなります。

その結果、汚れが溜まりやすくなり、虫歯や歯周病の原因になります。

歯並びが悪くても、正しいブラッシング方法や補助的なケア用品を活用すれば、虫歯予防は可能です。

また、必要に応じて歯列矯正を検討することも1つの手段です。

<h2>遺伝による虫歯のリスクは改善できる</h2>

たとえ遺伝的に虫歯になりやすい体質を持っていたとしても、適切な口腔ケアを心がけることで虫歯を予防することは可能です。

以下では、今日から始められる具体的な対策を紹介します。

赤ちゃんや子どもとは食器を分ける

ミュータンス菌といった虫歯菌は、親から子へと唾液を介して感染することが知られています。

とくに、赤ちゃんの口の中には虫歯菌がいない状態で生まれてくるため、日々の生活習慣がその後の虫歯リスクを左右します。

感染を防ぐには、食器や箸、スプーンを共有しないことが基本です。

また、口移しで食べ物を与える行為も控えましょう。

家族全員がこうした感染対策を意識することで、子どもの口腔環境を守れます。

寝る前の口腔ケアを徹底する

唾液には、虫歯菌が出す酸を中和する働きがありますが、睡眠中はその分泌量が大きく減少します。

そのため、寝る前に口の中をしっかりと清潔にしておくことが、虫歯予防のうえで非常に重要です。

具体的には、歯磨きだけでなく、デンタルフロスやマウスウォッシュを併用するのがおすすめです。

また、歯磨き後の飲食は避け、寝る直前までダラダラ食べることのないように気をつけましょう。

「夜のケアこそが一番の予防」と覚えておくと良いです。

こまめに水分をとってドライマウスを防ぐ

口の中が乾燥すると、虫歯菌の活動が活発になりやすくなります。

これは「ドライマウス」と呼ばれる状態で、加齢やストレス、薬の副作用などさまざまな原因で引き起こされます。

対策としては、こまめな水分補給を心がけることが大切です。

特に常温の水を少量ずつ摂ることが効果的です。

また、口呼吸を控え、鼻呼吸を意識することで口内の乾燥を防げます。

唾液の分泌を促すために、ノンシュガーガムを噛むのもおすすめです。

虫歯の予防治療は町田駅徒歩1分のグレイス歯科へ

虫歯は、質・細菌・糖分・時間の4要素が重なることで発生しやすくなります。

自覚症状の少ない虫歯は、気づいたときにはすでに重症化していることも多く、歯を健康に保つには虫歯の予防が非常に重要です。

また、虫歯を予防するにはホームケアだけでは限界があります。

当院では、治療や定期検診の際に、無料でフッ素塗布による予防ケアをさせていただいております。

定期的なメンテナンスや予防治療をご希望の方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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