2023.07.27
虫歯
虫歯の治療といえば、虫歯になっている部分を削って、詰め物をする方法が一般的ですが、かならず削るわけではありません。
歯を削るときの音や振動が苦手で、歯医者に行きたくないという方も多いかもしれませんが、実は虫歯を削らずに治療することも可能です。
この記事では、虫歯を削らずに治療する方法、削らずに治療できるケースについて解説します。
Contents
虫歯の状態や進行度によっては、歯を削らずに治療することができます。
歯学のなかには歯科保存学(なるべく歯を残す治療法)という研究分野があり、できるだけ歯を削らずに治療する方法が日々研究されています。
虫歯治療において、歯の健康を維持しながら、できるだけ歯を削らずに治療する方針は当院のモットーでもあります。
削らない虫歯治療が注目される理由は、健全な歯質を残し、将来的に虫歯の進行や再発のリスクが低くなるほか、削ることによる歯の弱体化や神経へのダメージが少なくて済むためです。
歯医者に行きたくない理由の一つに、虫歯を削るときの音や振動が苦手という意見があります。
とくに小さなお子さんの場合には、歯を削る治療によって歯医者が嫌いになってしまうおそれもあります。
また、音や振動は大丈夫という方であっても、歯を削るときの痛みは、誰しも避けたいものではないでしょうか。
そこで歯を削らない治療が注目されています。
MI(ミニマルインターベンション)の観点からも、できるだけ少ない介入で治療を行うことが重要視されています。
MIとは、Minimal Intervention(最小限の介入)の略で、虫歯治療において、できるだけ健全な歯質を残し、歯科医療として必要な範囲内で治療をおこなうことです。
削らない虫歯治療は、治療が患者に負担をかけず、長期的な健康維持につながることからMIの考え方に合致するため、近年注目されているのです。
健全な歯質を残すことができるため、将来的な治療費用を抑えられる可能性があるうえ、治療後の違和感や痛みがなく、治療期間を短縮できるメリットもあります。
次に、削らずに虫歯を治療する方法について解説します。
カリソルブとは、虫歯になっている歯を削らずに、歯の表面に特殊な材料を塗って、虫歯菌のみを死滅させる方法です。
虫歯の進行が早い場合にはできませんが、一般的な虫歯の治療には有効な方法とされています。
治療費は、治療にかかる期間や歯の状態、歯科医院によって異なりますが、歯1本あたり10,000円から20,000円ほどが相場です。
ただし、保険を適用できるケースもあるため、歯科医院で相談してみましょう。
シーラントとは、奥歯の歯の溝に特殊な材料を塗って、虫歯の原因菌が付着しにくくする方法です。
虫歯の進行を予防するうえで効果的な方法とされており、一般的には歯1本あたり200円から1,800円ほどで治療が受けられます。
当院では、保険適用によるシーラント治療を実施しております。
フッ素塗布は、歯のエナメル質を硬化させる成分である「フッ素」を歯の表面に塗って、虫歯を予防する方法です。
通常、フッ素は歯に直接取り入れることができず、歯磨き粉やうがい薬などによって取り入れますが、歯科医院では高濃度フッ素を用いて歯の表面から取り入れる治療が可能です。
歯の表面が硬化し、酸によるダメージや虫歯の発生を抑制できるほか、歯の表面が滑らかになることによって、歯垢が付きにくくなり、歯の美しさを保つことができます。
一般的には1,000円から3,000円ほどかかりますが、小児期の定期健診では無料で施術を受けられることもあります。
なお、当院では大人・子供を問わず、無料でフッ素塗布をおこなっております。
虫歯かもしれないと思いつつ、なかなか歯医者に行けていない方も多いのではないでしょうか。
自覚症状が表れる前に早期発見するのがベストではありますが、歯科を受診する方の多くは痛みが表れていることがほとんどです。
そのため、虫歯に痛みがあっても手遅れということはまったくありません。
痛みが出て間もない時期であれば、それほど進行しておらず、すぐに治療を済ませられるケースがほとんどです。
一方、痛みを放置しておくとどんどん進行してしまい、最悪の場合は抜歯することになってしまいます。
虫歯の治療は、とにかく早い段階で歯科を受診することが大切です。
まずはお気軽にお問い合わせください。